2009年度 指定研究プロジェクト

「指定研究プロジェクト」は、2004年度から大学教育開発センター事業として実施されたものです。大学にとって必要な教育の研究開発を行い、より教育効果の高い教育を実践するための基盤づくりを進めることを目的として、大学教育開発センターが指定する教育開発に関するテーマについて研究開発を行うプロジェクトです。

研究代表者とメンバー

(1) 「龍谷大学におけるキャリア教育」 藤田 誠久(経営学部教授)、浅田 正博(文学部教授)、内藤 知康(文学部教授)、谷 直樹(経済学部准教授)、窪田 和美(短期大学部教授)、飯吉 弘子(大阪市立大大学教育研究センター准教授)、寺本 憲夫(元内部監査室長)、橋本 正義(キャリア開発部部長)、伊勢戸 康(教学企画部次長)、辻 篤雄(キャリア開発部課長)、内藤 多恵(REC事務部課長)、中薗 満(龍谷ミュージアム開設準備室課員)
(2) 「教員評価のあり方について」 加藤 正浩(経営学部教授)、小島 勝(文学部教授)、村澤真保呂(社会学部准教授)、ケント・ポーリン(国際文化学部教授)
(3) 学生の自習を促進するための方策の研究 岩本 太郎(理工学部教授)、河野 淳子(文学部講師)、田口 律男(経済学部教授)、辻上哲也(理工学部教授)、橋口 豊(法学部教授)、小室 昌志(法学部教務課課長)
(4) FDとSDの支援と開発
教職協働モデル、プログラムの開発
林 久夫(理工学部教授)、津島 昌弘(社会学部准教授)、西村 豊(研究部次長)、松原 元洋(人事課課員)
(5) 学習意欲喚起や動機付けへの提言 吉川 悟(文学部教授)、出羽 孝行(文学部講師)、小堀 聡(理工学部教授)、村穂 幸司(経済学部教務課課長)、北條 英明(国際文化学部教務課課長)

大学教育開発センターが求めるもの

テーマ(1):龍谷大学におけるキャリア教育<継続3年目>

概要:各大学で「キャリア」をキーワードに学生に対するキャリア教育・支援が積極的に展開されてきているが、その内容についてはまだ確立したものがないというのが現状であると思われる。本学においても教学との連携を図りながら、体系的なキャリア教育支援が展開されてきており、その必要性・重要性は徐々にではあるが、全学的に認められつつある。

こうした中にあって本学で展開されるキャリア教育は、普段からの教育を通じて行なわれるのもではあるが、本学の特徴を活かした独自的なものであることも肝要であると考えられる。

本研究プロジェクトでは、本学のキャリア教育のあり方について、「建学の精神」や自校史プログラムとキャリア教育の視点から研究する。具体的には、どのような方法を用いて建学の精神の浸透を図り、さらには本学の歴史を通じた自校史プログラムの構築がキャリア教育に有効であるかどうかを分析・検証する。加えて、こうしたことを可能にする仕組みについても検討を行なう。

テーマ(2):教員評価のあり方について <継続2年目>

概要:大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的および応用的能力を展開させることを目的とし、その目的を実現するための教育研究を行い、その成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与する使命を課されているが、そのようななか、社会からは「教員評価」ということが求められ、回避することができない状況にある。

しかしながら、教員評価の目的、意義などというものに関しては、大学や社会において十分なコンセンサスの存在するものではなく、あいまいさが払拭できず、このまま教員評価が実施されるとなると、教員自身にとっても不本意な形で行われることが危惧される。

そこで、この教員評価について、目的、意義、方法、効果、大学教育、大学運営のなかにおける位置づけについて検討を行い、大学で実現可能な教員評価のあり方について研究する。 本研究は、2008年度から継続して行っているものである。

テーマ(3):学生の自習を促進するための方策の研究 <新規>

概要:学生に自主的な学習を促すことは、教育の質の保証の議論を待つまでもなく、永久の課題として存在する。中央教育審議会の答申にも教育の質の向上の中で学生の学習時間の確保が取り上げられ,また大学評価が重みを増す中、学生が自主的に学習することを促す具体的方策を検討するべき状況にある。教員としても、少なくとも学生が自習するために必要な条件は整える必要がある。本研究では学内外の調査や,経験を踏まえた討論によって、学生の自習を促す方策を研究し、各学部において実施できるような具体策を提示することを目的とする。

テーマ(4):FDとSDの支援と開発
-教職協働モデル、プログラムの開発- <新規>

概要:教育の質保証に向けた教育改善のために、これまで以上に教職員の職能開発が求められている。教員と職員がどのように協働すれば、本学の教育の質保証や教育改善に資するのか。職員には個々人の資質向上を目的とした研修体系が構築されているが、今後は大学全体を俯瞰したSD活動の視点も重要になってきている。教育の質の向上に向けた取組として、FD活動とSD活動がリンクし、教職協働によってさらなる教育、研究、地域貢献、大学管理運営等の支援・推進が図られるよう、具体的な取組や手法など、本学にふさわしい教職協働モデル、FD・SDプログラム等の開発について多面的に研究を行う。

テーマ(5):学習意欲喚起や動機付けへの提言 <新規>

概要:学習指導要領の改訂後、学生の基礎学力不足や学習意欲の低下が問題となっている。それらの学生に対し、大学としてどのようにアプローチや支援を行えば、学習意欲が喚起され、学習への動機付けを行うことができるのか。

このような現状において、龍谷大学における学士課程教育の充実のためには、まず初等・中等教育での現状の実態調査(1年生対象)が不可欠であり、同時に、龍谷大学の学士課程教育を受けた学生(三、四年生対象)の意識調査や実態調査を行うことで、本学に必要な教学面での方策について検討・研究を行う。

※大学教育開発センター設置規程第9条に基づき、指定研究プロジェクトに関わるメンバーを当面の間、兼任研究員とする。

大学教育開発センター(深草紫英館1階)
(内線 1050・1051)
075-645-2163(TEL)
075-645-2190(FAX)

過去の指定研究プロジェクト