第2回FD報告会の開催報告

2010年度第2回「FD報告会」として、7月21日に開催された「第1回理工学部・理工学研究科FD報告会」を全学に公開し、実施しました。当日は教員約60名、事務職員5名(アドバイザリーボードそれぞれ1名含む)が参加しました。

 まず、大柳学部長(研究科長)より挨拶をいただき、つづいて6学科(専攻)から、各学科(専攻)のFD活動状況について報告がなされました。
理工学部では、学部・研究科FD委員会の下に学科FD委員会を設け、学科(専攻)単位でもFDについて議論をしています。
報告会では、学科FD委員会において議論している検討事項や学科(専攻)独自の取組について報告がなされ、他学科(専攻)の取組、また現行の教学に対する問題点・課題について情報共有がなされました。
今後も、学科内だけでなく他学科(他専攻)、他学部(他研究科)、ひいては他大学といったように外への見聞を広げることの重要性が再認識されました。


<当日プログラム>
学科 報告者 テーマ 配付資料
数理情報学科(専攻) 飯田 晋司 数理情報学科のカリキュラム懇談会 【資料1】数理情報.pdf
電子情報学科(専攻) 小堀 聡 3年次特別研究の成果について 【資料2】電子情報.pdf
機械システム工学科(専攻) 辻上 哲也 機械システム工学科におけるFD活動 【資料3】機械システム.pdf
物質化学科(専攻) 富崎 欣也 物質化学科における教育改善への取り組み2010 【資料4】物質化学
情報メディア学科(専攻) 三好 力 カリキュラム改革 【資料5】情報メディア①.pdf
藤田 和弘 特別支援教育  
環境ソリューション工学科(専攻) 遊磨 正秀 分野別にみたカリキュラムフローチャート 【資料6】環境ソリューション.pdf

藤原 学 理工学部教務主任のコメント

 昨年度に2回実施しました理工学部・理工学研究科FD報告会の今年度第1回を開催しました。昨年度と同様に、第1回目は6学科(専攻)からFD活動の報告を行っていただきました。全ての学科(専攻)にFD活動を行う委員会が設置され、いままで以上に活発に活動されていることがよくわかりました。いわゆる「3つのポリシー」が策定され、また2007年度実施したカリキュラム改革の4年目を迎え、それぞれの学科で教育について考えるべき好機が到来しております。理工学部・理工学研究科では、これから取り組むべき教育的課題について広く議論を始めております。FD報告会についてもこれから継続して開催していきたいと考えております。

アドバイザリーボード 松本 和一郎 大学教育開発センター長のコメント

 6学科それぞれの取り組みを知ることができて有益であった。特に専門教育に限定せず、障がいのある学生に対する対応や社会に出てからを想定しての学習など広い視野からの議論がなされていて良かった。
直後の討論において指摘があったが、他大学の活動を調査し、自分たちの活動の改善の参考にすることは重要である。他大学を真似するのではなく、他大学と同レベルに行うこと、自分たちの優れていることを明確にし、自分たちの教育の個性を明確にしていくことが「自己主張」につながる。
教員の出席率が90%を超えていたと推察される。学部外からの参加者がゼロであったことは残念だが、各学科毎の活動を、学部全体で共有できるようになったことは素晴らしいことである。この共有を共有に終わらせずに改善につなげて欲しい。

アドバイザリーボード 伊勢戸 康 教学企画部次長のコメント

 各学科の報告をお聞きし、各学科ともに形式的ではなく実質的なFDの取り組みがなされていると強く感じました。「数学プレースメント(物質)分析」で触れられた入試区分毎の統計報告などは、今後の学習支援のあり方等に示唆を与えるもので、興味深く拝聴しました。今後分析をもとに学習支援体制の適正化についてご検討されるとのことでしたので、機会があればその状況についてもお聞きしてみたいと感じました。
6学科間でもFDに対する理解度や活動の深度に若干の温度差があるように思いましたが、FD活動を積極的に展開されている学科の事例が他の学科にも刺激となり、学部全体のFDを活性化させていると感じました。
FD報告会では教育の現場で起こっている様々な状況が報告されます。そこからは実験室のスペース不足といった学習環境に関する課題や学生生活の実態・動向等も見えてきます。このような開かれたFD報告会は、教務課の事務職員のみならず、学習環境や学生生活支援に関わる部署の職員にとっても有効な場であることから、積極的な参加を促していきたいと思います。