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Learning Support / Educational Development Center

学修支援・教育開発センター

2026年度 指定研究プロジェクト

■プロジェクトメンバー

(1)学修者本位の教育実現に向けた学生参画に対する学生の意識調査と意欲向上を狙いとしたプログラムの試行

[研究代表者]
小林 珠子(学修支援・教育開発センター)

[共同研究者]
出羽 孝行(文学部)、寺川 史朗(法学部)、小室 昌志(教学企画部)、田中 正弘(筑波大学)

(2)学部融合型PBLの展開支援に向けた予備的研究~学内外の文系PBL実践の実態把握と支援施策の検討~

[研究代表者]
川面 きよ(学修支援・教育開発センター)

[共同研究者]
出羽 孝行(文学部)、小室 昌志(教学企画部)、栃木 紅美(教学企画部)

(3)卒業時のDP習得度の認識に影響を及ぼす諸要因の探索

[研究代表者]
扇原 貴志(学修支援・教育開発センター)

[共同研究者]
出羽 孝行(文学部)、小室 昌志(教学企画部)、秦 昌宏(教学部)、恩田 清範(教学部)

■テーマ(1)学修者本位の教育実現に向けた学生参画に対する学生の意識調査と意欲向上を狙いとしたプログラムの試行

<目的>

2025年度指定研究プロジェクトでは、他者との協働において必要となる対話力の向上を目的としたプログラムの効果検証を行った。その成果として、本学における学生スタッフの活動を中心とした学生参画の現状を把握しその結果を全学に共有すること、希望する学生スタッフを対象としたスキルアッププログラムを開催することができた。スキルアッププログラム参加者の満足度は、全3回の平均が90点と高い満足度となった。一方で、本学において実施されている学生スタッフをはじめとする学生参画の取り組みに対する学内の認知度や関心度が低いこと、学生スタッフとして活動している学生であっても、自身が従事する活動以外の学生参画に関わる取り組みを知らないことが明らかとなった。学生参画は、学修者本位の教育を実現させることを目的とした取り組みである。この実現のためには、学生スタッフだけではなく、全学生の学生参画に対する意欲・関心を向上させる必要があると考えられる。なぜなら、学生参画は、教育系アシスタントや授業観察学生、アドミッションサポーターなど学生スタッフとして活動する学生だけではなく、学期末授業アンケートなど全学生を対象にしたものも存在するからだ。したがって、2026年度は当初の予定(2025年度指定研究プロジェクトの研究成果を踏まえたスキルアッププログラム受講学生の追跡調査)を変更し、2025年度の研究で明らかとなった問題を解決するための新たなプロジェクトを立ち上げることとした。本学においてどのような学生参画がなされているのか、なぜそのような取り組みがなされているのかを知ることで、学生の学生参画に対する意欲・関心が向上すると考えられる。また、学生同士の交流を通して、相手が従事している学生参画に関わる活動(学生スタッフの活動)に関心を抱くことが予想される。学生全体の学生参画への意欲・関心が高まることにより、学生スタッフ活動だけではなく、学期末授業アンケートなど全学生を対象にした学生参画に関わる取り組みに参加する学生が増加すると考えられる。その結果、より多様な学生が学生参画に携わるようになり、他者との協働に必要な対話力の必要性が高まるのではないかと考えられる。以上のことを踏まえると、他者との協働に必要な対話力向上に関するプログラムの模索・効果検証については、学生参画に対する学生の意欲・関心を向上させた後、実施する方が効果的であると考えられる。

2026年度新たに立ち上げるプロジェクトではまず、本学の学生参画に対する学生の意識調査を実施する。これは、学生の学生参画に対する意識の低さを確認することを目的としている。この調査結果を踏まえ、学生同士の交流を通して学生参画に対する意識を向上させることを目的としたプログラムを実施する。これは、2025年度に実施したスキルアッププログラム参加学生の感想として「自分とは異なる学生スタッフの活動に従事する学生との交流ができて良かった」という声が寄せられたことを参考にしている。また、2025年11月に京都橘大学で開催されたサポーターフォーラムに参加した学生スタッフからも同様の声が寄せられている。学生同士の交流を通し、学内でどのような学生参画が存在するのかを知り、その活動に関わる学生の声を聞くことで、学生全体の学生参画に対する意欲・関心の向上に繋がると考えられる。

■テーマ(2)学部融合型PBLの展開支援に向けた予備的研究~学内外の文系PBL実践の実態把握と支援施策の検討~

<目的>

本研究の目的は、本学における学部融合型教育の展開に向けて、文系PBLの実践状況、学修成果および評価方法の特徴を把握し、PBL授業の開発・改善を支援するための基礎的知見を得ることである。

近年、大学教育においては、分野横断的な学びや社会課題に対応する力の育成が求められており、地域連携型授業や課題解決型授業など、PBL的要素を含む授業が各学部・学科で展開されている。しかし、それらの実践は個別に行われている場合が多く、授業の目的、教育方法、学修成果、評価方法が全学的に整理・共有されているとは言い難い。また、今後、学部を越えた教育プログラムを構想するうえでは、既存の実践を把握し、どのような支援があればPBL授業の開発・改善が進むのかを検討する必要がある。

そこで本研究では、学内外の文系PBL実践を対象に、シラバス調査、教員ヒアリング、学生調査を行い、文系PBLの類型と学修成果・評価方法の特徴を整理する。そのうえで、本学におけるPBL授業の展開支援施策および将来的な学部融合プログラムの設計に向けた試案を作成する。

■テーマ(3)卒業時のDP習得度の認識に影響を及ぼす諸要因の探索

<目的>

本プロジェクトの目的は、卒業時に学生に対して調査しているDP(ディプロマ・ポリシー)の習得度の認識に影響を及ぼす要因および、それを予測する要因を探ることである。

<本プロジェクトを実施する上での研究的な問い>

今日、教学マネジメント体制の確立のため、各大学で3つの方針が制定されている。中でも卒業時のDP習得度(到達度・達成度)は学部教育における教育成果を把握する上で重要であり、各大学が何かしらの形で測定を行っている。本学でも卒業時にDP習得度の認識を調査・測定している。しかし、このデータと在学中の学修行動や教学データとの関連を検証したことはない。DP習得度は学部教育の成果を反映するものであることから、何かしらの在学中の学修行動や教学データといった指標と関連が見られる可能性が高い。どの指標がDP習得度を予測するのであろうか。これが本プロジェクトを実施する上での問いに当たる。

<本プロジェクトを実施する背景>

(1)本プロジェクトの意義

本学で全学に実施している学生調査には、GPS-Academic(アセスメントテスト)とそれに付随した学生調査、大学コンソーシアム学生調査、卒業時調査がある。しかし、これまでにこれらの調査の関連を検証したことはない。GPS-Academicと大学IRコンソーシアム学生調査では、大学や学部・専攻の志望度・納得度、専攻している学問との興味・関心の一致度、自習時間などを学生の自己報告で測定している。こうした諸要因は日々の学修行動や態度に影響すると推測され、最終的に卒業時のDP習得度に影響する、あるいは予測する指標となっている可能性がある。在学時の学修行動や態度がDPを予測する指標として機能することが証明できれば、各種学生調査や卒業時調査の実施意義を示すことができ、より活発なデータの利活用につながる。また、学生支援が学修支援にも展開できるといえる。

(2)本プロジェクトを遂行する上での課題と対処法

本プロジェクトを実施する上での課題と対処法は次のとおりである。第1に、大学コンソーシアム学生調査の回答率の低さである。この調査への回答率は学部によってばらつきがある。本プロジェクトでは、すべての学生調査に回答している学生を分析対象とすることが必須である。そこで、回答率が高いGPS-Academic(1年次、3年次)と卒業時調査に絞って、それらに完答した学生を対象とする。第2の課題は、卒業時調査において一部の学部は回答時に学籍番号を収集・紐づけをしていないことである。GPS-Academicと卒業時調査の回答者を紐づけるためには学籍番号の情報は欠かせない。そこで、本プロジェクトでは、卒業時調査において学籍番号を収集している学部のみを対象とする。

(3)本プロジェクトによる効果

昨今の大学には卒業時における学力の質保証が求められている。在学中に回答したGPS-Academicの思考力、姿勢・態度、経験および学生調査の結果と、GPAや入学前の評定平均などの各種教学データが卒業時のDP習得度に及ぼす影響を検討することで、より確かな卒業時の質保証に向けた施策の示唆を得ることが可能になるといえる。