FDサロン 2002年度開催記録

開催日 話題提供者 話題
第5回 2003.2.26 藤原 学 (理工学部) 物質化学科におけるカリキュラム改革(少人数教育への試み)
第4回 2003.1.27 加藤博史 (短期大学部) 知的障害者の高等教育の可能性
第3回 2002.12.19 加藤正浩 (経営学部) 授業・教室におけるビジュアルな表現技術の活用
第2回 2002.11.18 高橋 進 (法学部) 法学部基礎演習における上級生のクラスサポーター導入の成果と課題
第1回 2002.10.28 田村公江 (社会学部) 講義形式の授業を活性化する試み

FDサロン開催記録 2002(詳細)

2002-第5回「物質化学科におけるカリキュラム改革(少人数教育への試み)」

藤原 学(理工学部)
瀬田学舎 1号館533会議室
2月26日(水)13:30~

物質化学科では、学科設置以来3回目のカリキュラム改革を2000年度に行いました。このカリキュラム改革では、いままでの改革とは大きく異なり、「学生のための改革」を全面に押し立てました。具体的には、

  1. カリキュラム作成準備に2年間をかけたこと。
  2. 卒業生および企業アンケートを行い、学生と社会の要望をできるだけ取り入れる努力をしたこと。
  3. 企業経営者との勉強会、他大学および高校へ訪問し意見交換したこと。
  4. 各大学化学系学科のシラバスを集めたこと。
  5. 学科の教育目標を明確化したこと。

などです。その中で、教員の負担が増加する少人数教育の科目をいくつか設定し ました。1年次生への「入門セミナー」、3年次生への「化学英語演習」「研究デザイン演習」です。新カリ生も3年次となり、新設科目の第1回目の講義が終了していますので、それらの結果がどうであったのかというお話をさせていただき皆様のご意見を伺いたいと存じます。

2002-第4回「知的障害者の高等教育の可能性」

加藤 博史(短期大学部)
深草学舎 紫英館1階 大学教育開発センター
1月27日(月)13:30~

これまで知的障害のある市民は、高等教育の発想の埒外に置かれていました。今年度、自己応募プロジェクトでの目的は、そのような知的障害者の高等教育の可能性をさぐるところにあります。そのための第1段階として、本年度、オープンカレッジ「ふれあい大学」を府内各施設から12名の推薦をいただいて15回講座で開催しました。教授方法では、エッセンスを絞り込み、具象的にロールプレーや絵とき等の技 量が求められます。そして学生アシスタントが対話しつつ咀嚼を手伝うことになります。すべてにおいて失敗の連続でしたが、短期大学部をあげての体制のもと多くの人の協力を得て、学生たちには関係をつくる力を、受講生には社会関係の質量の拡大をもたらしました。本年度の試行錯誤を振り返り、次のステップアップの足場としたいと思います。

2002-第3回「授業・教室におけるビジュアルな表現技術の活用」

加藤 正浩(経営学部)
ゲストスピーカー・プレゼンター 福井健司 氏(近畿音響工業株式会社・システム営業課)
深草学舎 1号館314教室
12月19日(月) 17:45~

大学のレジャーランド化が嘆かれていますが、 大学の平均的表現技術はレジャー ランドよりも劣るのではないでしょうか。レジャーランド、TV、TVゲームに慣れた世代 の学生に対して、授業内容を強くうったえかけるためには、白墨・黒板と教科書・印刷 物による授業という、いわば「石オノと毛皮の原始的授業」から、OHC、パワーポイントはあたりまえ、それよりもさらにAV、ITを活用した時代相応の授業へと脱皮することが必要です。

そこで今回は本学の教室のAVシステム整備に協力していただいている近畿音響 工業の福井健司氏に教室に導入可能な最新のプレゼンテーション技術を提案してい ただき、それをヒントに、本学で今後、取り入れていくべきビジュアルな表現技術と、その活用のために必要な学内組織や環境の整備について、参加されたみなさんとともに考えたいと思います。

2002-第2回「法学部基礎演習における上級生のクラスサポーター導入の成果と課題」

高橋 進(法学部)
瀬田学舎 6号館1階小会議室
11月18日(月)18:00~

2001年度から基礎演習に導入した上級生のクラスサポーターの導入経過、成果と課題の中間考察。

  1. 大事だと言われながら教員にとって悩みと苦労の多い基礎演習-「担当したくない科目№1」(教員の声)、「履修して良かった科目№1or №2」(学生の声)というギャップ。→ 学生と教員のアンケートから授業目標を明確化する。
  2. 他大学の例から学ぶ-教員の補助、世代間ギャップを埋める役、仲介役、先輩とし てのクラスサポーターの役割、リクルートの仕方。
  3. 学生と教員にとってのメリット、その成果と課題。

導入から1年半の中間総括です。今年度のアンケートは11月下旬に予定。

2002-第1回 「講義形式の授業を活性化する試み(瀬田学舎共通科目「環境と倫理」)」

田村 公江(社会学部)
深草学舎紫英館1階 大学教育開発センター
10月28日(月)17:30~

2001年度まで講義形式で行ってきた「環境と倫理」の授業での問題点。

  1. 瀬田学舎共通科目であるため、学部・回生により受講生のタイプやレベルが異なる。
  2. 学生が受動的で学習意欲があまり感じられない。
  3. 教育効果が見えにくい。

2002年度は講義とグループワークを組み合わせる形式にリニューアルし、その授業進行のマニュアルを報告。 この授業進行マニュアルをもとに、授業を活性化させる一つの試みとして、改善点・アレンジの可能性等についてご意見いただきたい。